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400年以上続く『石原のささら獅子舞』は獅子が頭をブンブン振る迫力の舞
埼玉県川越市の石原町に江戸時代が開かれてすぐの1607年から続く獅子舞があります。一般的な獅子舞は一匹の獅子の中に二人の人が前後で入って笛や太鼓に合わせて踊るというものです。ところが『石原のささら獅子舞』はちょっと違うのです。
『石原のささら獅子舞』の特徴
『石原のささら獅子舞』は川越市石原町の観音寺を中心に執り行われます。
その特徴はは一人の人が一匹の獅子を担当し、お腹に太鼓を持って自らたたいて踊ります。二人で踊る獅子舞が二人立ちというのに対し、1人なので一人立ちといいます。
その、一人立ちの獅子が三匹集って演舞する「三匹獅子舞」という系統で、東日本特有の芸能です。
そして、その獅子を使役するように舞う少年は「山の神」と呼ばれ、祭礼の中心的役割を担います。まだ幼さの残る少年ですので、周囲の大人が「山の神」に舞の指示を出したりしています。
もう一つの特徴は、四方に花笠を頭に掲げられた少女が立っていることです。
『石原のささら獅子舞』の「ささら」とは?
花笠を掲げられた少女が四方に立っています。その手にあるのが「ささら」です。この4人の少女のことを「ささらっ子」と呼びます。
「ささら」は竹を細かく割ったものと、丸い竹をノコギリの歯形のような刻みをつけたものとを擦り合わせて音をだす楽器です。
さらさらという音がするので「ささら」というらしいのですが、実際にはさらさらというよりはじゃらじゃらといった感じに聞こえます。
そして、この花笠を掲げられたささらっ子が四方を固めているのは、何か意味があるのだろうか?と思って聞いてみました。
東西南北を表していて、結界を張っているのだそうです。結界の中は神域です。獅子を操るがごとく立ち回るのが「山の神」ですから当然のことかもしれません。
このささら獅子舞が執り行われるのは観音寺、お寺なのですが、昔は神仏混交だったから神も仏も区別なく考えられていたということなのでしょうか?
ちなみに、この花笠は結構重いようです。1時間ほどの演武ですので、3人くらいで交代しながら持っています。
『石原のささら獅子舞』の見どころ
3匹のささら獅子舞は雌獅子を中心に、雄獅子二匹による争いの物語です。乱取りと言われる場面が一番の見所で、二匹の獅子が獅子が頭を左右にブンブン振るのですが、獅子頭についている布が本当に「ブンブン」と音をたてます。
獅子頭は大きくてかなり重いそうです。しかも、頭を下げてブンブン振るので、見ているこちらは「中の人は大丈夫だろうか?」と思うくらいです。
『石原のささら獅子舞』は、決して大きなお祭りではありません。ただ、地域に根差した伝統芸能としてこれからも末永く続いていってほしいですね。
『石原のささら獅子舞』の開催日、アクセス
『石原のささら獅子舞』は毎年4月に行われています。原則的には第3土・日です。(本祭りと陰祭りが1年おきに開催され、陰祭りは日曜のみ。2019年4月は第2日曜日の14日に陰祭りが開催されました)
詳しくは川越市のHP、または下記へお問い合わせください。
川越市教育委員会 教育総務部 文化財保護課 管理担当
電話:049-224-6097
観音寺
住所:〒350-0824 埼玉県川越市石原町1丁目18-1
電話:049-225-7309
東武東上線川越市駅から約1.3km 徒歩18分
東武東上線川越駅から約2.2km 徒歩29分
西武新宿線本川越駅から約1.4km 徒歩19分
川越駅から東武バス「若02他:川越駅→若葉駅」高澤橋バス停下車、約190m 徒歩2分
イーグルバスの小江戸巡回バス:菓子屋横丁バス停下車、約226m 徒歩3分